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計量混合加算について
「散剤や外用剤の混合調剤などは普段からやってるけど、計量混合加算についてはいまいちわかってない・・・」
計量混合加算とはどのような加算なのか、どのような場合でも混合すれば計量混合加算をとっていいのかななど、計量混合加算についていまいち把握していない薬剤師さんも多いかと思います。
今回は計量混合加算について解説していきたいと思います!
計量混合加算とは
計量混合加算は、2種以上の薬剤(液剤、散剤もしくは顆粒剤または軟・硬膏剤に限る。)を計量し、かつ、混合して、内服薬もしくは屯服薬または外用薬を調剤した場合に、投薬量、投薬日数に関係なく、計量して混合するという1調剤行為に対し算定できるとされています。
文章だけ読むと少しわかりづらいかもしれないので、後にわかりやすく解説していきます。
点数は下記の通りです。ただし、予製剤による場合はそれぞれ次に掲げる点数の1/5に相当する点数となります。
液剤 | 35点 |
散剤または顆粒剤 | 45点 |
軟・硬膏剤 | 80点 |
計量混合加算を算定する際の基本的な考え方
計量混合加算は基本的には、2種類以上の薬剤を計量し、混合を行った場合に1調剤ごとに算定できる点数です。
ここでのポイントとしては、計量して混合するというところと、1調剤ごとの点数というところです。
計量して混合ということは、分包品を用いて計量を行わずに調剤を行った場合には算定する事ができません。これは分包品の販売の有無ではなく、その調剤において分包品を使用したか否かで判断するとされています。後に例を上げて詳しく解説していきます。
さらに、計量混合加算は1調剤ごとに算定できる点数です。したがって、一枚の処方箋で日数の違うものがあった場合は、計量混合加算を2回算定することができます。
従って考え方としては基本的には、医薬品を量って混合すれば1調剤ごとに算定できると考えておいてよろしいかと思います。
それでは、実際に処方例を見ていきましょう。
処方例
散剤を混合するケース
処方例1
小児用ムコソルバンDS1.5% 0.6g
毎食後 7日分
⇒算定できる
2種類の医薬品を計量して混合しているため算定することができます。
処方例2
ビオフェルミンR散 2g
毎食後 5日分
⇒算定できるが、調剤方法によっては算定できない
これが考え方のところで説明した部分です。
基本的には算定できますが、メイアクトMS小児用細粒10%には0.5gの分包品、ビオフェルミンR散には1gの分包品が市販されています。従って、その分包品を用いて計量せずに調剤を行った場合、「計量して混合する」というルールに当てはまらないため、計量混合加算は算定できないとされています。
また、自家製剤加算の半錠の時のように市販されていれば算定できないという訳ではなく、あくまで計量せずに調剤を行った場合は算定することはできないとされています。
計量混合加算では、「計量する」という行為が必ず必要となります。
処方例3
小児用ムコソルバンDS1.5% 0.6g
毎食後 7日分
メイアクトMS小児用細粒10% 0.9g
ビオフェルミンR散 1g
毎食後 5日分
⇒計量混合加算を2回算定できる
今回の例では計量混合加算を2回算定することができます。これは、計量混合加算が1調剤ごとに算定できるものであるからです。もしこの処方で日数が同じであった場合、1調剤となりますので計量混合加算は1回しか算定することができません。
処方例4
ムコダインシロップ5% 6mL
毎食後 5日分
※混合すること
⇒算定できる
散剤と水剤との混合は基本的には自家製剤加算が算定できます。しかしながら、「ドライシロップ」だけに関してはドライシロップは元々水で溶かして服用するものという考え方であり、自家製剤加算ではなく計量混合加算の算定の対象となります。
自家製剤加算に関しての詳しい解説は下記の記事をご覧ください。
処方例5
毎食後 7日分
小児用ムコソルバンDS1.5% 0.6g
毎食後 7日分
⇒混合した場合は算定できる
この場合、医師の指示としては単独で調剤するように読み取る事ができます。しかしながら、混合する事に問題のない薬剤であれば薬剤師の判断で混合して調剤し、計量混合加算を算定する事が可能です。
一包化加算、自家製剤加算、嚥下困難者用製剤加算とは違い、計量混合加算に関しては医師の指示は特に必要ないのです。
しかし、例外的に医師の指示が必要な場合があります。次の例を見てください。
処方例6
毎食後 7日分
※乳糖を賦形
⇒6歳未満の乳幼児に対しては医師の了解を得た場合算定できる
処方された医薬品が微量であるため賦形剤を加える場合に関しては、医師の了解を得ることで算定する事ができます。しかし、この賦形剤での算定が可能なのは乳幼児のみです。成人の場合は算定することはできません。
また、薬剤師の判断で医師の了解なしで賦形することは可能ですが、その場合は計量混合加算を算定することはできません。
外用剤を混合するケース
処方例7
ヒルドイドソフト軟膏0.3% 50g
※混合
⇒算定できるが、調剤方法によっては算定できない
外用剤も計量と混合を行った場合には算定することができます。
しかしこの場合も、バラ品を計量して混合した場合には算定できますが、処方例2と同じようにリンデロン−V軟膏0.12%の10g分包品を5本と、ヒルドイドソフト軟膏0.3%の50g分包品1本を用いて計量せずに調剤した場合には算定することができません。
繰り返しになりますが、計量混合加算を算定する際には必ず計量するという行為が必要となります。
一包化加算を含むケース
処方例8
ミヤBM散 2g
朝夕食後 14日分
朝食後 14日分
ベザトールSR錠200mg 2錠
朝夕食後 14日分
※上記全てを一包化
⇒計量混合加算か、一包化加算のいずれかを算定できる
散剤と錠剤を一緒に分包することもあると思います。その際には、計量混合加算か一包化加算のどちらか一方を算定する事ができますが、両方算定することはできません。一包化加算は計量混合加算などの調剤行為も含んだ点数であるため、一包化加算と同時に算定することはできません。一般的には、上記処方の場合一包化加算の方が点数が高くなるため、一包化加算を算定します。
ちなみに、散剤だけの処方であっても一包化加算を算定する事が可能です。しかし、一包化加算を算定する際は必ず医師の指示が必要となってきます。
自家製剤加算を含むケース
処方例9
ミヤBM散 2g
朝夕食後 7日分
朝食後 14日分
⇒計量混合加算か、自家製剤加算の両方を算定できる
上記処方例であれば、散剤の混合とワーファリンの半錠が別の調剤行為であるため、計量混合加算と自家製剤加算の両方が算定できます。しかし、もしワーファリンの処方日数が7日分であった場合、同じ調剤行為となってしまうため両方算定することはできません。1調剤で計量混合加算と自家製剤加算を両方算定することはできないとされているため、どちらか一方を算定することになります。どちらが優先という決まりはありませんが、点数の高い方を算定するのが一般的とされています。
いかがでしたでしょうか。
今回は計量混合加算についてまとめました。
今後、分かりづらい処方例などがありましたら随時追加していけたらと思います。