ワクチンについて解説!
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ワクチンについて

新型コロナウイルスの影響で、ワクチン接種についての話題が増えています。
そもそも、ワクチンとは何なのでしょうか?

今回は医療従事者でない方でも読みやすいように、ワクチンというものについて解説したいと思います!

ワクチンとは?

そもそもワクチンというのは病原体から作られた弱毒化・無毒化された抗原です。
抗原を体内に投与することで体内で抗体が産生され免疫ができ、感染症にかかりにくくなります。

※抗原・・・体に入って悪さをするもの
 抗体・・・白血球の一種で、抗原を体内から除去する役割を担う

 

要するに、病原体自体を体に入れることで体を強くするイメージですね。
これによりその病気に感染しにくくなったり、もし感染してしまってもワクチンにより体が強くなっていることから、重症化を防ぐ事ができるとも言われています。

ということは、ワクチンは病気を治す治療薬ではないということがお分かりかと思います。

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ワクチンの種類

ワクチンは大きく分けて、「生ワクチン」「不活化ワクチン」「トキソイド」と3種類あります。(トキソイドは不活化ワクチンの一種と考えられることもあるようです)

 

そして現在では新型コロナウイルスによって、これまでになかった新しいワクチンが開発されています。
今回はこの新型コロナウイルスに対する新しいワクチンについても触れてみたいと思います。

生ワクチン

生ワクチンは、生きたウイルスや細菌の病原性を弱毒化した病原体からできています。弱毒化ワクチンとも言われます。
従って、自然感染を起こした場合と同じような強い免疫力を獲得する事が期待できます。一方、副反応として病気に似た軽い症状を発症するケースがあると言われています。

 

例:麻疹、風疹、おたふく風邪、水痘(水疱瘡)、帯状疱疹、BCG、黄熱、ロタウイルス、結核

 

不活化ワクチン

不活化ワクチンは、ウイルスや細菌の感染力をなくした病原体や、病原体を構成するたんぱく質からできています。
つまり毒素を無くして作られている為、投与してもその病気に感染することはありませんが、一回の接種では必要な免疫を獲得できず複数回の接種が必要と言われています。

 

例:百日咳、日本脳炎、インフルエンザ、A型・B型肝炎、ヒトパピローマウイルス、狂犬病、髄膜炎菌

 

トキソイド

トキソイドは、ウイルスや細菌の無害化された毒素からできています。不活化ワクチンとして扱われる事もあります。
不活化ワクチンと同じように、複数回の接種が必要と言われています。

 

例:破傷風、ジフテリア

 

新型コロナウイルスに対する新しいワクチン

新型コロナウイルスに関しては様々な種類のワクチンが進んでいますが、今回は話題となっている5種類のワクチンに関して簡単にまとめたいと思います。

 

まず初めに、今回新型コロナウイルスのワクチン開発において注目されているのが「スパイクタンパク質」という抗原蛋白質です。スパイクタンパク質とはコロナウイルスの表面にあるタンパク質であり、このスパイクタンパク質に対する抗体を体内で産生させる事ができれば、免疫が獲得できると言われています。

従って、現在どのようにして体内にスパイクタンパク質を接種するかという観点で開発が進んでいます。

 

 

組み換えたんぱく質ワクチン

動物などの細胞を用いて抗原蛋白質を人工的に作り出し、それを体内に投与するワクチンです。
つまり、遺伝子組み換えによって作りだした抗原蛋白質を投与することで免疫を獲得する方法です。

新型コロナウイルスに関して言うと、スパイクタンパク質を遺伝子組み替え技術により人工的に作り出すということになります。

 

VLPワクチン

空洞でウイルスゲノムを持たないウイルスの外殻蛋白質のみを投与するワクチンです。 DNAやRNAを持たない為、感染や増殖をすることはありません。

 

mRNAワクチン

抗原蛋白質の遺伝情報を持つmRNAを投与し、mRNAは細胞内で翻訳され抗原蛋白質を作り出すことを目的としたワクチンです。抗原蛋白質を作り出すことで体内ではそれに対する抗体が作り出されます。

つまり新型コロナウイルスに関して言うと、スパイクタンパク質を作り出すための遺伝情報を投与するということになります。

 

DNAワクチン

プラスミドDNAワクチンとも言われ、抗原蛋白質の遺伝情報を持ったプラスミドDNAというベクター(運び屋)を投与し、抗原蛋白質を作り出すことを目的としたワクチンです。

DNAワクチンは細胞内でmRNAに転写され、それ以降はmRNAワクチンと同じ作用機序となります。

また、DNAのワクチン自体が免疫反応を増強させるとも言われています。

 

 

ウイルスベクターワクチン

ヒトに対して病原性の無いウイルスに、抗原蛋白質の遺伝子を組み込み、そのウイルスを投与するワクチンです。その無害なウイルスが体内の細胞に進入し、細胞内で抗原タンパク質を作りだし、それ対する免疫が作られます。

ウイルスに遺伝子を体内の細胞に持っていってもらい、抗原蛋白質を作らせて、それに対する免疫を獲得するという事です。

新型コロナウイルスに関して言うと、スパイクタンパク質を無毒なウイルスに組み込み、そのウイルスを体内に投与する方法となります。

 

 

いかがでしたでしょうか。
今回はワクチンについてまとめました。

現在では、日本でもコロナウイルスに対するワクチン接種が始まっています。
テレビでもmRNAワクチンやウイルスベクターワクチンなどといった言葉を耳にする事も多いかと思いますので、参考にしていただけたら幸いです。

 

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